少女探偵島都 2018年

2009年くらいから母親が書いていたシリーズ設定をもったいないので2018年より本格的にわいが引き継いでみました。大体1記事でアニメ1話分くらいの長さだと思ってください。コナンや金田一みたいな高校生探偵ミステリーを想定しています。

きさらぎ駅にて【5-6話】解決編

 
5

 

「本当に都何も覚えていないんだ」
瑠奈が校舎の飛びタイヤの上に座りぼーっとする都に言った。
「うん、校舎に入った時から記憶がなくて、気が付いたら瑠奈ちんのおでこが見えた感じ。この事件の犯人、岩本君だったんだ」
都はパトランプが廃村のあっちこっちで光っているのを呆然と見回した。
「それを暴いたのは秋菜ちゃん。見事な洞察力だったよ」
瑠奈が秋菜を振り返ると、秋菜が赤い顔で下を向いて、そして都に飛びついた。
「師匠おおおおおおおお。私昨日の試合一回戦で負けましたし、今回は岩本に負けましたぁあああああ。すっごく悔しいですぅううううう」
都を抱きしめ号泣する秋菜。まるで子供だ。都はどんぐり眼を見開きつつ、「秋菜ちゃんは全然負けてないよ」ときょとんとした表情で言った。そしてえぐえぐ泣いている秋菜の涙を瑠奈に貰ったハンカチで拭いてあげながら、「陳川警部」福島県警のヤクザ顔の警部を呼び出した。
「は、お嬢」と陳川は敬礼して報告する。
「岩本本人は山岳地帯を逃亡中ですが、奴が乗ってきた軽自動車は押さえました。大量のガソリンがトランクから発見されています」
多分岩本君はこのガソリンでこの廃村を完全に焼き払うつもりだったんだよ。今までそれをしなかったのは雨が降る直前を選びたかったから。山火事にでもなって第三者に迷惑をかけるのは岩本君のルールに反するからね」
「それで、何だったのですか。この村」
秋菜は泣きながら陳川に聞いた。
「何で私たちはこの村に迷い込んだんですか。何で誰も迎えに来なかったんですか。何でこんな異次元みたいな村があるんですか」
「それはね」
瑠奈は言った。
「都と秋菜ちゃんが降りた駅、都、降りた駅の構造を思い出して欲しいんだけど。1つだけのホームが線路と線路の間にある島式ホームじゃなかった?」
「あ、そういえば」都は思い出してポカンとした声を出す。瑠奈は話を続ける。
日本の鉄道は左側通行だから1面2線の島式ホームに停車する電車は基本的に右側のドアが開くはずなんだよ。でもなぜか電車の監視カメラでは如月駅は左側のドアが開いたし、如月駅のホームは2面2線の相対式ホームだった。つまり2本の線路の両側にホームがあるタイプね。と言う事はもしかしたら都と秋菜ちゃんは別の駅に降ろされたんじゃないかって」
「え、でも如月駅って福島駅から3駅目の駅ですよね」秋菜は目をぱちくりさせる。瑠奈は頷いた。
「それなんだけど、確かに地図を見ても如月駅は福島駅の3駅先なんだよ。だけど設備上はそうじゃない。もう一つの幻の駅があったんだよ。5年前に廃駅になった秘境駅がね」
「ひょっとして運転士さんが間違えたの?」
千尋が声をあげる。
「そうみたい。終点の米沢の駅の1駅前で乗客が乗ってきたの以外、都たちが降りてから電車には誰も乗客はいなくて誰も気が付いていなかったから。電車の中で案内が1駅ずれていても誰も気が付かなかったんだって
瑠奈はため息をついた。
「じゃぁこの廃村って」秋菜の問いに瑠奈は苦笑した。
「半径10㎞に人が住んでいない秘境地帯。異次元空間でも何でもないよ」
「てか詳しいな」結城が聞くと千尋は「さすが隠れ鉄子と感心したように言った。瑠奈は堰払いする。
「まぁ、超常現象とかではない事はわかったんだが。何なんだこの廃墟」
と結城がパトカーに囲まれた廃村を見つめた。
「岩本はここで何をしようとしていたんだ」
「それなんですが」陳川が手帳を取り出す。
「見つかった死体は11体。うち3名が行方不明の女子高生。免許証などがまとめて保管されており、8人が成人男性で、うち1人がYouTuberのピーメント山田でした」
その人物に瑠奈の表情が硬直する。それに気が付いた千尋が「瑠奈、ちょっと外ションに付き合ってー」とその場から引っ張り出す。
「あの…こいつと何かあったんですか」
陳川がきょとんとした表情で結城に聞くが、結城は「勝馬とホモビデオを撮る撮らないで揉めていたんだ」と適当ブッこいた。
「それより千尋ちゃん。ちょっと相談があるんだけど。穴の大きさがアリさんくらい小さくて、本体の大きさもカブトムシくらいの監視カメラで、動画とかを1週間分とかためておけるかな」
と都が指でつくった穴から千尋を覗いた。
「普通に考えたら無理だよ。1日でも無理だと思う。普通だったら有線かネットで別の基盤に送信してため込む形になると思うけど。でもここってスマホ圏外だよね」
千尋スマホのアンテナを見つめる。
「村の廃屋を見て回りましたが、モニタールームのような場所は見つかりませんでした。それどころか電気も通っていないようです」
陳川が言った。千尋は「もしかしたら岩本は独自にアンテナを隠し持っていて、定期的に監視カメラの映像を自分の端末に転送したのかもしれないね」と言った。
 都は少し考えた。
千尋ちゃん。これは賭けだけど」
 
 庄司の家の居間で都は庄司の家のノートPCを借りて見る。操作しているのは千尋でそれを秋菜、結城、都が覗き込む。瑠奈は少し早めに休んでいた。
「瑠奈ちんのスマホにピーメント山田が送ってきた脅迫文。瑠奈ちんは証拠として残しておいてくれたんだけど。これがGメールのアカウントなんだよね」
都がいう横で千尋がキーボードを打ち込み、Gメールのピーメント山田のアカウントを開いた。
「問題はパスワードだけど」都が考え込むと千尋は「大丈夫。こういうオヤジは自分の生年月日を使うものだよ」とウィキペから割り出した番号を入れる。するとアカウントが開かれた。
「馬鹿だねぇー」と千尋が呆れたような声を出す。都は「受信メールを見てみて」と指示して、千尋は「はいはい」と受信メールを開いて見せた。
 受信メールを見たとき、一同は絶句した。タイトルのないメールが多数来ていたからだ。全部で10数件はあるだろうか。
「これ、3週間前から1週間前にかけて…って事はピーメント山田があの廃村にいたころだよね」
千尋が呆然とした声を出す。
これはピーメント山田が自分のスマホからGメールに送信した奴だよ」と都は言った。
「どういうことだ」結城が聞くと、都は指で送信時間を示してみた。
「見てよ。全部のメール時間が夜中の3時前後に送信されているでしょ。多分岩本君は監視カメラのデータを転送する目的で隠れて設置していた携帯電話のアンテナを一時的にオフにしたんだよ。そしてその時間にスマホがほんのわずかな時間オンになる事を山田は知っていた。偶然かもしれないけど、こんだけ多くの隠しカメラがあれば気が付く可能性もあるし、データ回収の為に一時的に岩本君がスマホを使えるようにすることを予測していたんだと思う。だからこういう方法で日記を外部に流出させる事を山田は考えて実行したんじゃないかと予想して見たんだけど。うまくいくかどうかはドキドキだったよー」
「って事はやりましたね、師匠」と秋菜が笑顔で都に拍手すると都はVして見せる。
「こりゃ多分、電波が入れば自動的に送信されるモードになっていたんだな」千尋はため息をついた。
千尋ちゃん…タイトルのないメール。一番古いのを開いて見せてくれるかな」
都に言われて千尋がクリックすると、そこにはTwitter構文程度の長さの文章が出てきた。
「これは山田が書いた文章って訳か」
と結城が声をあげた。都は「うん」と頷いた。結城は黙って文章を読み始める。
「6月12日、岩本さんに出会って1か月になる。常習脅迫の弁護をしてくれる弁護士が岩本さんだった。彼の話はとても引き込まれる。彼もまた俺の正義を認めてくれる存在だった。彼は今でも俺を認めてくれ、自分の正義を語ってくれた。彼の世界観はこうだ。この国は女がダメにしており、女は同じ人間ではなく、男の肉便器であり、財産である。それなのに女が本来のご主人様である男性に牙をむくようになったと話してくれた。そしてこの国の女に恐怖を与える。そして動物的学習によって矯正する事が当面の使命であると述べた彼もまたその正義を理解してくれる俺と言う存在を運命だと思ったようだ。岩本さんには大勢の弟子がいるが、俺は岩本さんの信認の厚い兄弟子と言ってもいい存在だ。これから岩本さんの理想を一緒に目指していく」
「は、最悪なんだけど」
千尋が結城に怒りのまなざしを向ける。
「俺じゃねえよ。岩本が最低なんだよ」と結城。「まぁ恐らくピーメント山田を操作するために岩本が合わせたんだろうよ。次のを読むぞ」
結城はじっと画面を見つめた。
-7月7日。ついに俺たちは一歩を踏み出したのだ。ホストで遊んでいたJK女様を手に入れたのだ。これから俺たちは日本を救うための実験に移行する。人権ガーとか言って誰もやる事が出来なかった実験。それでも日本中が俺たちの成果を欲しがるであろう真実の実験がこれから始まるのだ。
「な、なんだ…」結城は声を震わせた。「真実の実験って」
 都は結城の横でじっと画面を見つめた。
 
6
 
 都と結城、そして秋菜は千尋の後ろから覗き込む形で画面を見つめた。
-7月11日、3人の女を使った実験は成功している。3人とも俺たちとのSEXに喜び、積極的に腰を振るようになった。女Aは俺たちに屈服するのに2日かかった。岩本さんはそこからデータを取り、女Bは半日で俺たちの雌犬になった。女Cは2時間で俺たちをご主人様と呼ぶようになった。次に岩本さんは女たちが苛烈な暴力や飢えの中でこのような洗脳状態を継続できるかどうかを実験すると宣言した。
-7月12日、女Bとゴムなしでヤッたという理由で、内田が処刑された。岩本先生の教えを守ることが出来ないなんて、死んで当然の存在だ。俺は光栄にも死刑執行人に選ばれた。死刑執行人は本来は高貴な仕事だ。内田はアホみたいな悲鳴を上げていたが、最後は無様に死んでいった。
-7月13日。女がチキンみたいにやせ細っているのに、必死で俺にプレイをしてくるのは本当に愉快だ。どんな拷問を加えても、俺をご主人様と呼んでくるんだ。面白過ぎだろう。やっぱり女は人間じゃない。あれは猿以下の生き物だな。
-7月14日、女様3人とも無事死亡ww。女Bなんか死ぬとき「山田様、山田様」と言いながら死んでいった。もう人間の脳をしていないだろw
「秋菜。悪い事は言わん。高野や麻美さんと一緒に寝とけ」
結城は重苦しい表情で言った。
「いや」秋菜は即答した。「目を背けちゃダメだよ」
結城はため息をついて次のメールがクリックされるのを見つめる。
-7月15日、女は簡単にメス奴隷に出来る事がわかったので。岩本先生は新たなフェーズに移行する事を宣言した。行方不明になった3人のメスガキの父親が岩本先生に連れてこられた。ヤクザみたいな格好の会社社長で従業員を自殺に追い込み、裁判をしようとした親まで殺して埋めた過去があるヤベえ奴。娘の事は溺愛していたみたいだが、その娘の死体と対面させられて凄い悲鳴を上げて、殺してやると喚いていた。俺は岩本先生にこの父親を暴力を使わないで絶対服従させてみろと言われた。12時間、木に縛り付けたこの父親に語り掛けた。女と言うのは以下に馬鹿で汚らわしい存在であるか丁寧に解説したが、この父親は全くわかってくれなかった。どうすればいいのか。
-7月16日、今度は岩本先生が手本を見せてくれた。岩本さんは穏やかに語り掛け、父親で会社社長でもあるこの男が従業員の親を殺したことをとにかくほめたたえ、理解した。岩本先生は穏やかに俺に語り掛けた。弱い人間は殺されたくなければ強くなればいい。なぜ弱い人間を殴るのをやめなければいけないのか…と。社長である父親が暴力で従業員を統括した手法を褒めたたえた。父親は岩本先生に心を開くようになり、さらに娘が本当は自分を馬鹿にしていたと打ち明けるようになり、やがては殺された娘を罵倒するようになり、気づきを与えてくれたことに感謝した。そして俺にも傅くようになった。
-7月17日、ヤクザみたいな父親が粗相をしたのでボコってやった。俺は強い、俺は強い存在だ。
-7月18日、俺は本当に強い存在なのか。岩本先生の巧みな精神的話術を見ていると、実は俺もその対象なのではないかと言う臆病な気持ちが出てくる。でも岩本先生を疑うなど許されざる背徳だ。俺を理解してくれた存在を俺が理解してやらなくてどうする。俺は今本当に愛を感じているんだ。
「愛ねぇ」
結城はため息をついた。
「これが最後。7月19日だと思う。つまり都と秋菜ちゃんがこの村に迷い込む2日前だね」
千尋がそう言いながらクリックした。
-7月19日、殺し合いで岩本先生以外が全員死んだ。岩本先生は言った。連中には精神的な裏切りがあった。だから殺したと。彼は俺以外の連中に巧みな話術で殺し合いをするように言いくるめた。なおかつ俺は岩本先生の言葉を広める代弁者として絶対に殺さないように言い含めていた。殺し合っている全員が俺を殺さないという共通認識を持って殺し合いをしていた。俺は岩本先生の横に立って、連中が殺し合いをするのを庭に立ってみていた。俺は岩本先生の横に立っている。そして岩本先生から本物の信頼を受けている。その感動を誰かに伝えたい。俺はこれからこの1週間この廃村で得た様々な実験結果を伝え広めていく。それは日本を少子化や男性格差から救い、反日から取り戻し、新世紀の繁栄の曙となる知識であり、それを伝える存在として岩本先生は俺を選んだのだ。
「何だこれは」
結城は唖然としていた。千尋もさすがに言葉が出ない。秋菜は口を押えて震えている。
「簡単な事だよ」
都は静かに言った。そしてギャオスの共食い風景でも見たかのように急に声が震えだす。「全部…岩本君が殺人計画に役立てるための人間を使った…殺人実験だよ」
「殺人実験…」秋菜は真っ青な顔で都を見た。
「まぁ、日記の内容を見れば俺でも大体わかるよ」
結城はため息をつく。
「日記の内容から推測される実験内容は4つ。まず人間を性的な方法で短時間で自分に精神的に屈服させ支配下置く方法。次に殺人被害者の遺族を逆に自分の支配下に置く方法、3つ目として欠乏と暴力の中でも相手の洗脳状態を維持する方法。最後に殺し合いの中で特定の人間だけ殺されないようにするための実験」
「ひょっとしてこれって、岩本がもっと大勢人を殺せるようになるって事ですか」
と秋菜。
「ああ」結城がなぜか黙っている都の代わりに答える。「より効率的に、より残虐に、より大量に…その気になれば1人でナチスみたいな事も出来るだろう」
「でも大丈夫だよ」都は秋菜ににっこりと笑いかけた。
「秋菜ちゃんが岩本君と戦ってくれたおかげで、岩本君はこの方法を実際の殺人で使う事は出来ない。この日記と村の鑑識活動で何があったのかは大体わかっちゃうし、予測されちゃうような手法を岩本君が取るわけがないしね」
「師匠」秋菜はジト目で都を見た。
「師匠って隠し事は下手ですよね。まだ心配事が残っているみたいですけど」
秋菜の言葉に都はポカンとした顔をしていたが、「うん」と緊張した表情で頷いた。
「岩本君よりも私たちが危ないかもしれないんだよ」
「え」秋菜が目を見開く。
 
 外は雨が降り出していた。その中で庄司の家に一つの黒い影が現れた。家の雨戸が音もなく開き、眠っているTシャツの瑠奈の枕元に黒い影が立っていた。
 
「私たちはピーメント山田の2日前の腐乱死体を見つけている。だけどピーメント山田の死体よりも新しいほとんど腐乱していない首吊り死体を私は見つけているんだよ」
都の言葉に秋菜は「あ」と声を出した。
状況から考えてピーメント山田は最後に岩本によってジワジワ殺されたんだと思う。日本の救世主になったと思い込んでいる山田を時間をかけて残虐に
「じゃぁ、その山田より最後に殺された男って言うのは」と結城。
「わからないけど。岩本君の実験の結果は自由で民主的な日本では人権とかがあるから、本当なら絶対にわからないことまでわかっちゃう。それを良からぬ理由で手に入れようとしている誰かがいたら」
暗い廃墟の黒い影が不気味に微笑む
「私たちは見てはいけないものを見ちゃったって」
千尋が真っ青になって引きつった顔で笑ったとき、突然Gメールが送信されてきた。結城がタイトルを見たとき「おい」と大声を上げた。
-君たちが保持して良い情報ではない。
「うそ、何」千尋がてんぱる中で結城が代わりにマウスを動かしてメールを開けようとするが「エラーが発生しました」と出た。次の瞬間画面が真っ白になり、「このアカウントは削除されました」と出た。
「まさか。この家に誰かが侵入したのか」
結城が居間を見回した時、都は「さっきのアドレス、瑠奈ちんのだ」と言って脱兎のごとく瑠奈が寝ている部屋のふすまを開けた。
 雨戸が全開になっていて、雨音と真っ暗な庭が見える。
「どうしたの?」
瑠奈がむくりと起き上がる。枕元にはスマホが光を放っていた。
「今のは岩本か?」結城が緊張した声を出す。都は頷いた。
 都と結城は雨戸をあけたままの縁側から外を見たまま、何も言わずに立ち尽くしていた。雨音だけが響いていた。
 
「やっぱり岩本がピーメント山田を最後に殺したのって」
夏晴れの高速道路のSAのテラス席で、アイスのシェアをしている都と瑠奈と千尋を遠くから見ながら秋菜が兄に言った。
「恐らく、好敵手の友人を標的にしたのが原因だろうな」結城はたこ焼きを頬張る。
「あれー? 都さん、瑠奈さん、千尋さんじゃないですか」
浮き輪を体にはめてサングラスにアロハシャツで日焼けした北谷勝馬が、女子3人に声をかけてきた。
「まさかこんなところで会えるとは。どうでした福島はの山は。僕は楽しかったですよ。海。妹とその友達といっぱい思いでつくりました。楽しかったなぁ。あははははは」
上機嫌な勝馬背後で勝馬ママと妹彩楓とその友人が他人の振りをしている)に、目の下に熊を作った女子三人は物凄い恨みのこもった眼を向けた。
「あ、あのー、どうしました?」
勝馬の笑顔に焦りが広がる。女の子3人は「リア充爆発しろ」と叫び、千尋は「ロリコン爆発しろ!」と訂正を入れた。
「な、なんでぇー」情けない声をあげる勝馬を結城竜・秋菜兄妹は「やれやれ」と言った表情で見つめた。
 
おわり