死刑島殺人事件3-4
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「ちょっと待てよ」
長川が都の顔を見た。
「その男刃物を持っていたんだよな。すれ違ったって事は、奴はキャンプ場に」
都は次の瞬間走り出した。暗い道をひたすら。
そして広いキャンプ場に飛び出して来た時、薪を胸に抱えた瑠奈と目が合った。
「あ、都…どうしたの?」瑠奈が目をぱちくりした。向こうでは千尋が相原と天堂瞳の前で野々村の真似をしていた。都はほっと溜息をついた。
「良かった、良かったよぉ、瑠奈ちん」
と都は瑠奈に抱き着いた。その直後に思い出したかのように素っ頓狂な声をあげる。
「そうだ。瑠奈ちん。警察に通報して!!!」
「警察? まさか山口さんに何か」
瑠奈はスマホを出すと、突然目を見開いた。
「嘘、電波入っていない」
「ひょっとして島のアンテナに何かあったのかな」
千尋がスマホ辛そうな声を出すのを無視して、都は管理事務所に突撃した。
「あれぇ、おかしいな。繋がらない」
無線機を前にして悪戦苦闘している相原菖蒲を前に都は呆然と立っていた。
「あれ、都ちゃんどうしたの?」相原が笑顔で都を見つめる。
お湯の中に浮かんでいる死体を目の前にして、一同は呆然としていた。
「本当か…都、無線機がぶっ壊されているって」
長川が確認すると都はスマホを見せて「アンテナも壊されているみたいだし、多分犯人が私たちに助けを求められないようにしたんだね」と頷いた。
「そ、そんな…冗談じゃないぞ」
と渋田が狂ったように喚いてふじこった。
「それで、死体はどんな感じなんですか」
犀川が長川に聞く。長川は湯船の死体をざっと観察している所だった。
「死因は頸動脈をざっくりやられたのが原因ですが、体のあちこちに刃物による傷が見られます。死亡推定時刻はお湯の中に全身が入っていたので特定は難しそうです。ただ、島の北側の祠に血だまりがありました。恐らく致死量でしょう」
「って事は犯人は祠の近くで山本さんを殺害した後で、この温泉にわざわざ運んだって事ですか」
喜久磨卯月(医師、29)が長川に疑問をぶつける。
「その可能性はあるとは思いますが」
長川は幾分微妙な言い回しをする。
「何でそんなことをする理由があったのか…だな」と結城は露天風呂に浮かぶ死体を見つめる。
「確かに。先輩は体重70㎏。それを担いでここに持って来るなんて手間のかかる行動を取るには、それだけの理由があるんだろうな」
と長川。都はそんな長川の顔をちらっと見つめた。
「で、あんたはここで何をしていたっていうんだ」
と長川はサングラスに茶髪の渋田九朗(御曹司、46)を睨みつけた。
「何って、風呂に入りに来たんだよ。そうしたらさっきも言ったように江戸時代の白装束みたいなのを来たヤバそうな奴と出会ってな。そいつが刃物を持ってキャンプ場に行くのが見えたんだよ」
とキョドる渋田。
「でもそんな人キャンプ場に来ていませんでしたよ」
と天堂瞳(高校生YouTuber、16)がきりっと渋田を見つめる。
「きっと今も島の中央とか森の中に隠れているんだ。もしかしたら本当に幽霊なのかも」
と渋田はガタガタ震える。
「あんたのでっち上げじゃないですかね」
と吹き出物だらけのデブメガネ、犀川正(ジャーナリスト、47)が死体をスマホで撮影しながら「ひひひ」と笑った。
「あんたは祠の近くで山本東湖元警部を殺し、死体を温泉まで運んだ。そして適当に人を殺しそうな第三者をでっち上げた。江戸時代の格好をした人間なんて、この島の呪いの伝説になぞらえようなんていかにも素人が考えそうなことだ」
犀川は下劣ににちゃっと笑うと、「お前ぇえええ」と渋田が激怒する。
「お待ちください」掴みかかりそうになる渋田を制するように、恰幅の良いおばさん荒川吉江(家政婦、49)が長川に発言を求める。
「お坊ちゃまはこちらの小さな女の子が」と都を見つめつつ荒川は話を進める。
「キャンプ場に戻られる30分くらい前にキャンプ場から風呂場まで行かれました」
「あ、それは間違いないです」と瑠奈が証言する。
「厭らしい目でじっと私たちを見ていましたから、覚えています」
と千尋がジト目で渋田を見つめた。
「となると」
都は考え込んだ。
「温泉とキャンプ場までと祠から温泉までは等間隔でそれぞれ徒歩20分、走って10分と考えると、丁度渋田さんは私たちが祠の前で血だまりを見つける数分前にキャンプ場を出たって事だよね」
「10分は経っていないはずだ」
結城は考え込む。
「となると俺たちが祠の近くで血だまりを見つけてから都が渋田に遭遇するまで、つまり死体を見つけるまでが約10分。渋田が温泉経由で祠まで行って山本警部を殺し、死体と一緒に温泉まで戻るのには30分はかかる。それに合わせて都がキャンプ場に戻ってくる時間が10分をプラスすると、渋田が物凄いスタミナの持ち主だったとしても40分。渋田がキャンプ場を出てから都がキャンプ場に戻ってくるまで30分だから10分足りない。しかもそれに加えて殺人とか死体を温泉に放り込むとかいろいろやらなきゃいけないからな」
「となると渋田さんにもアリバイがある事になるけど、もうちょっと正確に時間がわからないかなー」
都は頭を抱えて体をゆらゆらさせた。
「なら、キャンプ場に監視カメラがあるけど? 国旗掲揚台の上にあってキャンプ場全部が見渡せる暗視機能付き」
と管理人の相原菖蒲(21)が全員を見回す。
「それじゃぁよろしくお願いします」結城が頭を下げて、全員がキャンプ場に戻りだした。
「都…どう思う?」
長川警部がみんなの後姿を見つつ都の頭に手をやった。
「あの血だまりは絶対犯人の殺人現場の偽装だよね」
と都は言った。
「お前も気が付いたか」
長川は感心したように言った。都は「うん」と頷いた。
「あの血だまり、血だけがぶちまけられている感じで、刺した犯人も刺された山本さんもいた痕跡がない。つまりこの血液は血液パックとかで運ばれぶちまけられたものだよ」
「つまり本来の殺人の現場はここ。現場を偽装する目的でわざわざ死体から血を抜いて祠の前まで運んだって所か」
と長川は言いながら湯船の死体を振り返った。
「ひょっとしたら死体が湯船に入れられている理由って」と都がじっと死体を見ると、長川は「死亡推定時刻を偽装するためなのかもな」と呟き、ジャーナリストの犀川の後ろを見つめた。
「怪しいのはこの男。長時間島の北側で妙な動きをしてやがった」
「とにかく防犯カメラの映像を見せてもらおう?」
都は長川警部の衣服の裾を引っ張った。
キャンプ場の管理事務所の事務室のPCで監視カメラを確認する相原菖蒲。
「なるほど」結城は確認して瑠奈がメモを取る。
「18時15分、警部の先輩の山本東湖さんがキャンプ場の祠に通じる遊歩道に歩いていく。18時45分、ジャーナリストの犀川さんが温泉方向へ歩いていく。19時15分に俺たちが山本さんを探しに行く」
結城の唱に長川警部はスマホの画像の写真の時刻を見ながら確認する。
「私らが祠に到着したのは19時26分、血だまりを見つけたのは19時32分、その後温泉で山本さんの死体を見つけたのは19時44分だ」
結城は監視カメラを見つめながら「渋田さんがキャンプ場を出たのは19時23分、都がキャンプ場に戻ってきたのは19時56分」と確認する。
「死んだ山本さんが18時15分にキャンプ場を出てから、都が戻ってくる19時56分の間、木田さんと荒川さんと相原さんと天堂さんは一度もキャンプ場からは出ていないし、喜久磨さんも俺らから離れた事は一度もない。つまり、アリバイがないのは犀川さんだけって事になりますね」
と結城が犀川を見る。犀川は管理人室の事務机の椅子でくつろいでいた。
「確かに僕にはアリバイはない。でも逆にアリバイがある方が怪しいでしょう」
犀川は不敵に眼鏡を反射させる。
「死体を風呂に入れたり、死体を移動させたり、いろいろやっているって事は何かしらのアリバイトリックを仕込んでいるって事ですよね」
「そう見せかけて捜査をかく乱させようって犯人、私たちは飽きるほど見てきたんですよ」
と長川は犀川の後ろから覗き込むように言った。
「動機は何なのでしょうかね」
と犀川はヘラヘラ笑って立ち上がった。
「僕はここにいる皆様方と違って、山本警部が生きていてくれた方がいろいろ喋ってくれて株は上がるんですよ。山本警部が過去に犯した罪…そしてその関係者がこの島に大勢集まっている」
犀川の発言に天堂や相原の目が驚愕に見開かれた。
「山本警部の罪?」
都が目をぱちくりさせる。
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「山本警部の罪?」
都の言葉に、長川は「犀川さん。何ですかその罪って」と訝し気に聞く。
「12年前の一家殺人事件とかさっき言っていましたね」と結城。「冤罪だとか」
「冤罪って、伝説の刑事が?」長川は幾分動揺しながらも「何言っているんだ」とウザそうに手を振った。だが犀川は止まらない。
「まぁ、後輩に対しては良い事しか言っていないのでしょう。でも私はあの事件が冤罪だと信じていますよ。だって調べれば調べるほど、おかしな点がいくつも出てきているんですからね。そう、被害者一家の自宅で悲鳴が聞こえたという近所の通報で警察が駆け付けてみれば、夫婦と13歳と11歳の娘が死亡していて、その死体の前で必死で少女の胸を触ったりキスしている近隣の21歳の女性が逮捕された」
犀川はケケケと笑った。
「その女性は犯行を全面的に自供したのですが、彼女には軽度の知的障害があった。さらに彼女のお父さんが娘は自分の誕生日を隣の自宅で祝ってくれていて、悲鳴を聞いて娘さんは隣の家に走り出したと証言した。でも身内の証言だから採用されなかった。あれよあれよと娘さんは不利になっていき、最終的には死刑判決が下った。その時捜査を担当していたのは山本警部でしたがね。あれよあれよと証拠が出てくるんですよ。空想科学みたいな証拠が」
犀川はいたぶるような声で長川に言う。
「そしてわずか1年で執行がなされた。僕はね、この島に来てびっくりしましたよ。あの事件の関係者がこんなに大勢いるんですからね」
犀川は眼鏡を反射させる。
「山本警部が犯人を捕まえた12年前の一家殺人事件で入院していて難を逃れた天堂瞳さん」
天堂の目が見開かれる。
「あの時殺された女の子の親友だったんですよね。相原菖蒲さん」
相原の目が見開かれる。
「そしてその事件で逮捕されて死刑判決を受けた女性の友人だったのが、喜久磨卯月さん」
喜久磨は表情を変えずに犀川を見つめる。
「今ソファーでラブドールを撫でている木田光秀さんは、その死刑囚のお父さんだ」
幸せそうにラブドールの頭をなでている木田光秀(75)を犀川は見つめる。
「家政婦の荒川さんは直接12年前の事件について関係はないようだが、家政婦として山本警部と接するうちにいろいろ溜まっていたんじゃないか?」
「あんたは…」
「黙れぇえええ」渋田は犀川を殴りつけた。犀川は仰向けに転がりながら、椅子ごと倒れる。
「陰キャの癖に、チー牛にもなれないデブの癖に、調子に乗っているんじゃないぞ」
「おいっ」勝馬が渋田を羽交い絞めにする。
犀川は眼鏡を反射させながらゆっくりと起き上がる。
「クソッ」
渋田は勝馬の手を振りほどいて山小屋から外にズカズカ出ていく。その時ニコニコ笑顔だった木田光秀が一瞬怨嗟のこもった凄まじい形相で渋田の後姿を見つめた。
「あの慌てよう、香ばしい香りがしますね。きっと今度殺されるのは彼なのではありませんかね」
犀川は「ヒヒヒヒヒヒ」と笑い、部屋を出ていく。その後ろ姿を見つめる長川の目が物凄く深刻そうな顔だったのを、都は見上げて驚愕した。
犀川正はもう一度祠に続く道を歩いていた。その背後から人の気配がしてくる。荒い息遣いにに思わず犀川が振り返ると、そこには小柄な島都とかいう女子高校生がフラフラ立っていた。
「ふえええええええ。やっと追いついた」
前のめりになりそうになるのを支える犀川。
「何の用かな」犀川が訝し気に聞くと、都は「一応、犯行時刻。祠周辺で何をしていたのかが聞きたくて」とデヘヘヘと笑う。
「今から僕が言う事は証明する人もいない話ですよ」
と犀川はため息をついた。
「先ほども言っていましたが、奴を探していました。山本東湖をね。だが奴の姿は見えず、見つけたのは血の痕跡ですよ」
「でも山本さんが歩いていったのは祠回り。だけど犀川さんは温泉回りのルートで歩いていますよね」
都は言った。
「奴が歩き出した時間を換算して、あっちルートの方が早いと思ったんですよ」と犀川。
「その時何かを見ましたか?」
都の質問に犀川は首を振った。
「何も見ませんでしたよ。まぁ、ただライトを持って歩いていたので。犯人がこっちを察知して木陰に隠れるなどしてやり過ごすことはたやすかったでしょうね、温泉も死体は浮かんでいませんでした」
と犀川は短い首を竦める。そしてふと考え込んでいる都に聞いた。
「君はこの島に江戸時代の白装束を着用した犯人が別に潜んでいると思いますか?」
「いいえ」都は言った。
「今日のキャンプ場にいる誰かだと思います」
「だとすれば犯人は僕って事になりますね」デブが眼鏡を反射させながら不気味に笑っている。
「だってあいつを殺し、なおかつ死体を移動させる事が出来るのは僕だけだ」
「もし犀川さんが犯人だとして」
都は犀川を見上げた。「犀川さんがなぜ血をぶちまけたり死体をお風呂に入れたのか、その理由がわからない限り事件は解決したなんて言えません」
「12年前の事件か」
長川はキャンプ場のベンチに腰掛けてため息をつく。その横に都が座っていた。島に来ていた多くの人々はテントにこもってしまった。
「山本先輩は私に現場の心構えをいろいろ教えてくれた刑事だったんだが」
長川はアンニュイな表情で海を見つめている。波の音が聞こえる。
「2人ともまだ起きていたのか」結城は大あくびをしながらベンチに座り込んだ。後ろでは勝馬が「ぐがああああああ」といびきをかいている。
「で、都はあの嫌な野郎のジャーナリストが犯人だと思うか?」
結城は都に促した。
「それはわからない」
都はじっと海を見つめる。
「それよりもこのキャンプ場のモニターで呼ばれた人たちが12年前の事件の関係者ってどういうことなんだろ」
「人選は相原菖蒲さんだよな。千尋の元バイト先の先輩の」と結城。
「一応理由はあるみたいなんだよね。みんな相原さんの知り合いみたいだし」と都。
「嫌な人代表として渋田九朗さんが呼ばれ、その人にストーキングされてもきちんと対応してくれるキャンプ場だって書いてもらえる人として友達の天堂瞳さんが呼ばれた。木田さんも相原さんが心配して呼んだわけだし。伝説の刑事の山本さんもトラブル対応として呼んだんだと思う。でもあの犀川さんは何で呼ばれたんだろう。
都が考え込むと、背後から相原菖蒲が「向こうから是非にって話だったのよ」と声をかけてきた。
「はえええええ」とびっくりして目を回す都。だが菖蒲はかなり心配げな表情をしている。
「実はさ、監視カメラの様子もおかしいんだよね。電気のケーブルが切れちゃったらしくてさ。さっきからキャンプ場が監視出来てないんだ」
「おいおい、って事はこの闇の中だと誰がどこに出て行ってもわからんぞ」
結城はかなり焦る。
「まさか犯人の仕業か」
と長川は声を戦慄させる。「奴はまた仕掛けるつもりなんじゃ」
「一応、全員の所在を確認した方がいいかも」
と都。
その時だった。「あ、あの」背後から声をかけられ、振り返ると家政婦の荒川吉江が立っていた。
「あの、夜分遅くに申し訳ありません。あの…お坊ちゃまがいらっしゃらないんです。どこにもいなくて…まさか温泉とか祠の方に歩いていったんじゃないかって思って」
おどおどする荒川吉江に都は「あ、大丈夫ですよ。一緒に探しに行きましょう」と声をあげた。
「じゃぁ私それ以外のみんなの様子見てくるわ」
と菖蒲は都に向かって手を挙げた。
遊歩道をとりあえず温泉方向に歩いていた結城が「人の声がする」とライトの灯りを切って、ゆっくり長川と身を低く近づいた。少なくとも3人の人間が視認できた。一人女性が露天風呂の前のベンチに座り、その女性に別の誰かが土下座していた。そしてそれを仁王立ちして睨んでいるのは木田光秀だった。
「貴様の罪はこの程度では贖われない。死をもって償って貰おう」
そういうと木田光秀はいきなり手にした手斧を土下座している人物の背中に叩きこんだ。斧が背中に食い込む。
「野郎‼ 何をやっているんだ」
長川が絶叫しても、木田は狂ったように土下座して動かない人物の背中をひたすら斧で切り刻んでいた。長川が斧を持つ手を掴んで木田を組み伏せ座らせる。
「わははははは」木田は狂ったように笑っていた。
「大丈夫。この人は元々死んでいるから」
都が土下座している人物を引き上げると、目を見開いて歯茎を見せている凄まじい形相の山本東湖の死体がこっちを向いた。ベンチに座っていたのはラブドールだ。
「この男は冤罪で私の娘を。冤罪で私の娘を」
そこまで言って、木田光秀はすとんと首を下げるとニコニコ笑って顔を上げた。
「皆さん、こんばんは」
「長川警部。ここは俺に任せておいてくれ」と結城。
「大丈夫。私が抑えておきますから」と長川を取り押さえる手を変わる荒川吉江。
「お願いします」長川は荒川に一礼すると、ライトを手に、さらに祠方向に向かう遊歩道を歩いていく。都もそれに続いた。
「長川警部。今の荒川さんの」遊歩道を歩きながら都は声を出した。
「ああ、誰かを取り押さえている人間が後退する時の手順が踏まえられていた。まさかあの人も警官か?」
長川がそこまで言ったとき、都は足を止めた。
「どうした、都」という長川の問いかけに、都は「足だ。足が浮いている」とうわごとのようにライトに照らされた人間の足を見つめる。そのライトをゆっくり上にあげると、首を木に吊った渋田九朗の血走った眼とだらっと下がった舌とご対面した。
「渋田」と長川は声を震わせた。都も顔を戦慄させていた。