逃亡者北谷勝馬9-10【完結編】
9
都はゆっくりと佐久間直の部屋を見回した。部屋には写真立てがあり、優愛や佳苗、高田涼とのBBQの写真、家族写真が並んでいる。
「お」
「長川警部、結城君と瑠奈と直くん連れてつくばセンターに向かっているみたい。千代川と木本が田杉議員の応援しているみたいでさ。それを所轄と合流しだい緊急逮捕するんだって。変な圧力かかる前に既成事実作っちゃうって感じだね」
千尋が「ほれ」と瑠奈からのメッセージを見せる。都はそれをじーっと見た。
「って事は、田杉の演説をフラフラ聞いていた涼も来ているかもしれないね」
笑顔の優愛の言葉に都は目を見開いた。嫌な予想が走ったからだ。
「私たちもつくばセンター行こうか。直くんにも会いたいし。車出すよ」
内郷智子がそう言って高校生たちを部屋から団地玄関に連れていく。
「あの」佐久間母が廊下でふと都に声をかけた。少し緊張しながら「ありがとう。直の事」と都に言った。
都はキョトンとしていたが、笑顔で「はい」と答えた。
TXの高架横を走る県道。車を鉄仮面みたいな電車が追い抜いていく。都は後部座席で佳苗、優愛に挟まれながら下を向いていた。
「どうしたんだー、都。さっきから連行されているみたいな表情で」
千尋が助手席から声をかける。道路の黄色い街頭が都を流れるように照らす。
「ねぇ、私7年前におうちの前で涼ちゃんと別れるときに、涼ちゃんも家でお父さんお母さんが出迎えてくれるって言ったんだよ。でも何で涼ちゃん、今施設にいるのかな」
優愛の顔が曇る。
「あまりこっちからは聞いてないけどさ」
佳苗が前を見ながら言った。
「お父さんとお母さんに捨てられたって話はしていたな。私たちと出会う前に半年、フリースクールにいたみたい。でもそこで病気が治らなかったから。捨てられたって」
佳苗は都に表情を見せなかった。しかし少し声が震えていた。
「発達障害の事だよね。涼にはそれがあるって」
佳苗がそう言った時、都は目を見開いた。
「やっぱり」
都の頭の中で電流が走った。
7年前。都を帰したあと、両親の前に帰って来た涼を両親は温かく迎えた。
(お父さん、お母さん)
だが、それは罠だった。黒眼鏡を反射させた上岡らが残虐に笑いながら、家に来たのだ。
「お前のためを思って送り出したのに裏切り者」
「恥さらし」
両親は涼を罵倒した。
そして地獄の日々が始まった。その地獄で涼は裸だった。
警察が乗り込んできた。上岡がパンツ1枚で連行され、涼は婦人警官に「大丈夫だからね」と抱き締められていた。
学校のブランコで一人でいた涼。どうしてもクラスの女の子らしい会話に涼はついていけなかった。自分は汚れている気がした、相応しくない気がした。そんな涼に声をかけてきた少女がいた。その少女は中性的で、笑顔で涼の手を取ってくれた。それから友達が二人で来た。クラスでいじめを受けていた優愛、それを必死にかばい、自分もいじめられても強がっていた佳苗。四人はあっちこっちで浮いていたけど、空気を読む必要もなく自分の世界を尊重し合える大切な友達。
その友達の前に、あの上岡がまた現れた。
高田涼はふっと正気に戻った。選挙演説前のつくばセンターの広場を見下ろすビルの屋上。防衛大臣や官房長官を勤めた田杉議員の演説なだけあって、選挙前の演説はお祭り騒ぎだ。
「馬鹿だな、私」都の声は震えた。
「私、今も涼ちゃんが私みたいにお母さんに迎えられて、幸せになっていると信じてた。何の理由もないのに。でもそうじゃなかった!」
都は泣きながら膝に拳を打ち付けた。
「ど、どうした」
と千尋が振り返る。
「まだ事件は終わってないんだよ。私は佐久間直さんと高田涼さんが同じ上岡に狙われている理由。それは2人に何か接点があるからだと思っていた。でも違ったんだよ。本当の共通点は別の方から見なくちゃいけなかった!」
都は車の中で叫んだ。千尋が呆気に取られているのも無視して都はしゃべり続けていた。
「涼ちゃんが施設にいたってわかった時に気づかなきゃいけなかった。佐久間さんが施設で酷いことされていた話。私たちは佐久間さんが記憶を取り戻して初めて知ることが出来たんだよ。でも涼ちゃんは違う。上岡に小学生の時に酷いことされていた涼ちゃんには佐久間さんが上岡にどんな事をされるのかわかっていたんだよ」
「どういう」
佳苗の顔に緊張感が広がる。都は話を続ける。
「守谷駅で田杉って政治家が演説していた時、涼ちゃんにとっては政治家と上岡の関係を調べるなんて悠長な事している場合じゃなかった。だって佐久間さんを一刻も早く助けないといけないから」
「ちょいちょいちょい」千尋が振り返りがら都に切羽詰まった顔を近づける。
「じゃあなんで涼ちゃんはあの演説会場に」
千尋を都を見た。
「警察や有名政治家にも守られている上岡の団体を一発逆転で世間に注目させ、そして佐久間さんを助け出す方法、それは」
ビルの屋上で高田涼は手先の器用さでようやく作った手製の狙撃銃を組み立てた。そしてそのスコープを覗く。千代川が壇上で演説していた。
「与党国民自由党は女性に対する無理解が酷い、セクハラに対する考えが甘い。私もフェミニストのひとりとして、そう思っていました。でも今は田杉先生に出会って、本当に女性を思ってくれているのは、多様性という言葉に迷わされている野党ではない、国民自由党であると考えるようになりました。田杉議員は女性と子供を守る議員です。では今女性と子供に危機をもたらしているのは何か。それは野党が掲げる多様性です」
千代川珠代はマイクに向かって叫んだ。その横には木本太郎が立っている。
「話なげぇよ」
ビルの屋上で涼という少女は銃を構えながら唾棄した。
「こんな時に」
内郷智子はつくばの計画道路の渋滞の最後尾に停車した。
「やっぱり演説のせいかな。あのビルの真下なんだけど」
遠くに見える高層ビルを智子は指差した。都は突然優愛の膝を転がるとドアを開け、植え込みを突破して歩道を走り出した。それを見ていた優愛は何か決意したように車を降りた。
「渋滞か」
警察のセダンで長川がため息をつく。その時結城の電話が鳴った。
「なんだ、薮原か」
と結城。一応スピーカーモードにする。
-大変。都が高田涼ちゃんが演説会場で。涼ちゃんも小学生の頃上岡の被害者で、長川警部に。
突然電話が切れた。
「嘘」千尋は助手席で電池切れになったスマホを見て呆然とした。
「な、なんだ」
結城が訝しげな顔をした。その時だった。佐久間には何かがわかったのだろう。彼はいきなり後部座席のドアを開けて歩道に飛び出した。
「お、おい。」
長川が運転席から歩道を走る佐久間直を呆気に取られて見た。
「はあはあ」
都は息を切らして現代的な街並みのペデストリアンデッキを走り、すっころんだ。
「都ちゃん」
後ろから走って来た佳苗が駆け寄る。都はうわごとのように言った。
「私、涼ちゃんが助けてくれなかったら…私は今の佐久間さんみたいになっていた」
都の脳裏に7年前に都をお母さんのいる市営住宅まで送ってくれた高田涼、そして女子高生になった高田涼がマックで別れた時の悲しげな笑顔を思い出した。
「もう絶対涼ちゃんを一人ぼっちにしない!」
都は汚れた顔をまっすぐ前に向けて走り出した。その時佐久間直も全力で大通りの歩道を走っていた。死に物狂いで夜の学園都市を1人の少年と3人の少女は同じ中央広場に向けて走っていた。
そして都たちはとうとう中央広場に到着した。広場のど真ん中で木本太郎がどや顔でマイクを片手に何やら喋っている。都は肩で息を切らしながら、中央広場に通じる大階段の上からそれを見下ろしていた。
「都ちゃん、涼はどこに」
と佳苗が辺りを見回した。
「涼ちゃんは絶対に無関係の人が傷つくやり方は使わない。だから爆弾とかではないはず。近くにはSPさんがいっぱいいる…。って事は」
都はふっと当たりのビルを見回した。ショッピングモール、駅ビル、ビジネスタワー、ホテル。都の夜眼はホテルを見上げた。
高田涼がいた。16歳の少女は恐らく狙撃後に逃げるつもりなど毛頭ないのであろう。セミロングをたなびかせ、手製の銃のスコープごしに演台の方を狙っていた。
その時だった。木本がマイク片手に叫んだ。
「それではご登壇いただきましょう。常に本質を突いた政策を実施し、女性や子供を本当の意味で守ってくださる議員。田杉幹夫代議士です」
木本に出迎えられるように大勢の人に出迎えられるように田杉幹夫が出てきた。
「間に合わない!」
都は目を見開いた。その時近くの陸橋から佐久間直がホテル屋上でスコープ越しに広場を狙う涼の姿を見た。
「涼おおおおおおおおおおっ」
佐久間直は叫んだ。
10
時間が止まったような感覚の中で、高田涼はスコープにゆっくり政治家、田杉幹夫を捉える。後は背後の通りで人の流れが途絶えるのを待つだけ。演説の時間は10分以上はある。背後の信号の状況で絶対にそのタイミングは来る。恐らくあと30秒か1分後には。
(どうしよう、どうしよう)
都は必死に考えていた。どうすれば殺人を阻止できるのか。どうすれば大切な人を助けられるのか。必死で考えていた。(どうしようどうしようどうしよう)
その時、都の背後からお母さんが抱きしめてくれたような感触がした。そしてお母さんは「大丈夫」と優しく言ってくれたような気がした。そして都はお母さんと怒られていた教室を思い出した。都だけはその場で高校生の姿で。今日のTシャツにハーフパンツの姿で。そして教室の扉の向こうに立っていた。自分とお母さんを木本から助けようとスマホを翳して怖がりながら撮影していた幼い瑠奈の事を。
(そうだ…)都は階段を駆け下りた。
(瑠奈ちんは物理的に木本を止められなくても助けようとしてくれた。私も涼ちゃんを止められないなら、演説の方を止めればいい)
都はその場を歩いていた買い物帰りの主婦が手にしていたトイレットペーパーを手にして「すいません20秒で返します」と言ってひったくり、そしてそれをメイトリックスみたいに肩に担いで、演台の手前で「野郎ぶっ殺してやるぁ!」と喚きながら、トイレットペーパー16個入のお尻をバンと叩いた。ビニールがはじけて音がする。
「議員伏せて」
とSPが喚いて田杉をSPが伏せさせ、アタッシュケースから防弾ボードが広げられ田杉がガードされる。それを屋上からスコープで見ていた高田涼は目を見開いた。
演台から田杉が消え、広場が大騒ぎになった。それを確認した直後、都は私服警官に突進され、そのまま押さえつけられ、トイレットペーパーが転がる。夢愛と佳苗が「都ちゃん」と叫んだ。
涼はホテルの屋上から必死でスコープ越しに田杉を探す。だがそんな涼の銃に誰かがとびかかった。
「僕だよ。涼、佐久間直だ!」
必死で銃をもぎ取ろうとする涼に佐久間直は必死で言った。
「な、直」涼の動きが止まる。佐久間直は涼を抱きしめていた。銃が屋上に転がる。
「涼、僕を助けようとしてくれたんだね」
直は涼を抱きしめながら言った。
「わかるよ。涼があの時どれだけ辛かったのか、怖かったのか。僕には分かる。これしか方法を見つけられなかったのも…わかるよ…でも駄目だ!」
直の抱きしめる力がさらに強くなる。
「君は僕がカミングアウトした時言ってくれたよね。本当の性別の君に会えてうれしいって。僕凄く嬉しかったんだ。最初に僕が取り戻した記憶が、その時の涼だったんだよ。そんな君があいつらと同じになっちゃダメだ。人の命を弄ぶあいつらなんかに」
直は涼の背中を撫でた。
「もう大丈夫、大丈夫だから…」
それは涼にとって一番言って欲しい言葉だった。気が付いたら高田涼という16歳のクールな少女は、子供のように号泣していた。
広場にパトカーが停車する。大勢の警官が到着した。
「子供が、子供が先生の演説を滅茶苦茶に」
演台の前で千代川が絶叫していたが、長川はため息をついた。
「そんなことはどうでもいいんだよ。千代川珠代、それから木本太郎。あんたら2人緊急逮捕するから。容疑は強制猥褻と未成年者監禁。緊急逮捕だから逮捕状は後で見せるね。多分強制性交とかもセットで」
「何を言っているんだ」
木本太郎が大声でクレームを入れるが、長川は冷徹な表情で言った。
「上岡が逮捕されてお前らの醜悪なごっこ遊びがバレたんだよ」
それで木本太郎は全てを察して呆然として「嘘だ、嘘だ」と言いながら刑事に手錠をかけられた。
「触らないでぇええ」と千代川はチャウシェスクの妻みたいに絶叫した。
「これはトランスカルトの陰謀、ゲイの陰謀よ」
「ああ、おばさん。貴方には黙秘権はあるけどSNSは使えないよ」
「え」長川の言葉に千代川はきょとんとする。
「つまりお前の戯言を聞いてくれる奴はこれから行くところには誰もいないって事」
女警部は千代川に手錠をかけ、千代川が「いやぁあああああ、助けてぇええ」と絶叫しながら連行されていくのをため息交じりに見つめた。
そして呆然と立っている田杉に対しては「貴方には不逮捕特権があります。でも話はしっかり聞かせてもらいますから」と宣告した。
屋上のドアが開き、長川、結城、瑠奈、そして佳苗と夢愛がやってきた。長川警部が警察手帳を見せると、涼は直の前に進み出て自作銃と弾丸を渡し、両手を差し出した。
「随分と変わった玩具だな」と長川は結城に渡した。
「こんなものを持ってうろついていると怪しまれるから、結城君処分しておいて」
「俺?」結城が素っ頓狂な声をあげた。涼と直が呆然と立っていると長川はため息をついた。
「うちら警察がちゃんとしていないから子供がこんなもので遊ぶようになったんだ。それに殺人事件なんかなくともうちらの社会は変われるはずだ」
それで女警部の方針を察した佳苗と夢愛は涼と直に抱き着いた。
「涼、直、お帰り!」「本当に馬鹿なんだから」という泣き声が聞こえてくる。
「で、都は」結城が言うと、長川は屋上から見下ろす広場を顎でしゃくった。
「あそこ。SPからお説教中…」
長川のため息に結城は頭をかきかきした。
「本当、馬鹿なんだから」瑠奈が嬉しそうに笑った。
「全くだ」と結城。
長川と結城と瑠奈が見下ろす駅前広場では騒ぎが続いていた。
その日の東京は晴れていたが政局は大騒ぎになり、ニュースは荒れていた。
-今回の事件では統一教会の事件と違い、与党ではなく野党や革新政党からも大勢の議員が上岡容疑者の団体に賛同していた事に世間では衝撃が走っています。
-石田総理大臣は事件の全容解明と関与していた議員の情報の公開を表明し…。
-警察官や教師にも上岡容疑者にトランスジェンダー当事者の個人情報を提供していた事が判明し。
-県警のトップが今日辞職を表明しました。
-県教育委員会は16人の教諭の懲戒処分を発表しました。
「今日私は弁護士の斎藤さんと一緒に付き添いを勤めさせていただきます、内郷と申します」
日本記者クラブの壇上で内郷智子はマイクに向かって話した。
「今回の事件はトランスジェンダーという属性を理由として10代の子供を中心に30人以上が性的暴行を受けた事が判明しており、保護された施設では劣悪な状況下で拷問とも言える行為が行われていた事が証拠として残っています。これはまさにジェノサイド。特定の性的指向を理由に行われた集団強姦と拷問です。大勢の政財界の重鎮やフェミニズム団体を含めた左右問わない市民の賛同と容認の元行われた組織的残虐行為です。今トランスジェンダーの存在は世界でも大きな議論になっています。公共浴場やスポーツなど、トランスジェンダーの権利が他者とぶつかる事もあり、時にはマイノリティ側に妥協が必要な場面もあるかもしれません。しかしトランスジェンダー当事者は性犯罪予備軍でも親のグルーミングで誕生する訳でも精神疾患でもありません。当事者に対する敬意を忘れたとき、どんな先進的社会であってもこのような事は発生してしまう。この事件はそれを教えてくれます。それでは今日、証言してくれる佐久間直さんにマイクを代わっていただきます」
と内郷は佐久間直にマイクを渡した。男子高校生の格好をした佐久間直はカメラの前で言った。
「僕がこれから話すことを聞いて。あとSNSで今書き込まれている僕への誹謗中傷を見て、絶望するトランスジェンダーの10代の同年代もいると思います。だから僕は最初に言っておきます。この社会には僕たちが幸せになることを心から願い、体を張ってくれる同い年の人たちが大勢います。だから僕はここにいるんです。どうか、それを忘れないでください」
そういう佐久間直の顔は勇気と自信に満ちていた。
「すっげぇえええええ」
「滅茶苦茶格好いい」
スマホのYouTubeで佐久間を見て、ファミレスで勝馬の舎弟の板倉や毬栗、絆創膏だらけの勝馬が大声で喚いた。「俺もこういう男になりてぇ」
「あははは、なんか照れるな」と佐久間直が勝馬の隣で笑った。
「でしょでしょ」「直は凄く格好いいんだから」
と高田涼と坂口夢愛と西野佳苗が黄色い声を出した。
「おおお、あっちのテーブル楽しそうだね」
と都が背もたれ越しにじーっと見つめる。
「ダメダメ。今日は勝馬君チームとみらいの森高校の合コンなんだから」
と瑠奈が興味津々な都と千尋を連れ戻す。
「ふええええええ」と声を出す都に「師匠自重してください。せっかく停学明けたんですから」と結城秋菜が注意した。
そこに佐久間直がやってきてメロンソーダをちゅーしている結城秋菜の横に座った。
「みんないい感じだったよ。でも僕を格好いいと何度も照れるな」
と直は笑った。
「本当は僕よりも何倍も格好いい男の子がいるんだけどなぁ」
「勝馬君の事ですか」と秋菜が訝し気に聞いた。結城もジト目で店員に「お静かに願います」と怒られて頭下げている勝馬を見つめた。
「あれがね」
「そういえばその格好いい男の子にも自分より格好いい男の子がいるって本人が言っていたよ」
瑠奈が悪戯っぽく直に笑いかけた。
「その男の子は、自分の辛い記憶を思い出したばかりなのに、友達を助けるために必死で走ったって。もう弟子入りしたいくらい勇敢だったって」
瑠奈に笑いかけられ、直はきょとんとしていたが、やがて照れ笑いをした。
おわり